Dec, 2002

 

師走三十一日 (火)

昨日は多くの方のお世話になり、IRON THUMBのCDがたくさん売れた。
この場を借りて、改めてお礼申し上げたい。

みなさま、本当にありがとうございます。

これが今年最後の更新。
みなさんよいお年を。

俺の年末は、たいへん充実したコミケ63でしめくくられたよ。
これも一重にみなさんのおかげ。

 

師走二十八日 (土)

滝沢解・原作、ふくしま政美・劇画「女犯坊」を入手。
大田出版の全集ものの一巻で、……いま調べてみたら発行年(乃至奥付)がみつからなかったよこの本。
どうなってるんだ大田出版。
まあよい。
ともかく、有名な劇画作品「女犯坊」を入手したわけだ。
たとえば花咲アキラの「野望の王国」も裸足で逃げ出すほどの、暑苦しいセックス&ヴァイオレンスであり、竜水和尚&岩松。
説明は不要。
というか不可能。読んで成仏せい。これがわしの世直しじゃーっ。

尾玉なみえ「少年エスパーねじめ」一巻を購入。
打ちきられた割には、ちゃんと重版されて書店に入ってきてるのさ。
二巻は初版で買えたが、この一巻は重版ものだよ。
俺はこだわらん方だが、初版で持っていると得した気になってしまうのだから、じゅうぶんこだわっている方と言えようか?
それはともかく「ねじめ」である。
説明不要の面白さ、というか、わからん奴にはどう説明したって通じるはずのないレベルの高いギャグが連発されており、
こういうマンガが今でもポロッと掲載されるからジャンプは侮れないのである。
(その点はチャンピオンも同じ。一番侮りやすいのはサンデー)

その少年サンデーに載っている「少年サンダー」というまんがが面白いと勧められ、先日立ち読みしてみたが、イマイチ。
面白さ中途半端。まさに「スピンナウト」のギャグまんが版としか言い様のない出来。
好きな人は好きなんだろうけど…。

 

師走二十五日 (水)

二十四日に巣鴨駅で乗換えをしたのだが、四のつく日は縁日なので、ババアだらけだった。
駅構内だけでもあんなに寄る年波なのだから、地蔵通りなんかはきっと大変なことになっていたんだろう。
想像するだけでこちらまで歳を食ってしまいそうだ。

初心に返って白塗り。
公園で、ビデオクリップ用の動画を撮ってみた。

Morbid Angelは作品タイトルがAから順番にGまで七作品を出しているのだそうだ。
次回の八作目は頭文字がHになるとか。
ということで、Morbid Angelの次回作のタイトルを考えてみた。
Helicon ギリシャかどこかの山の名前だし。キリスト教の聖地だし。
Hirohito この名前も広義のアンチクライストかと。
homicide 「殺人」。
HIStory これは別の人のベスト盤のタイトルなので却下。
Hades 冥界。英語の発音だと「ヘイディーズ」。
hibernate 冬眠。活動休止前に是非。
色々ひねったものを考えてみたけど、辞書にしか載ってないような単語を選ぶのではないか、というような気がする。
なんにせよ、あんまり興味ないんだけど。ごめん。
いちおう、予想本命としてhidden horrorを挙げておく。

 

師走二十四日 (火)

本名はやめろとこKとりすから苦情がきたので、表記を一部分修正。
で、どこの内定を取ったの?

オスカー・ワイルドの
「サロメ」を読んでみたんだが、ヘロデ大王一家の皆さんはまったく人の話を聞きゃしないな。
それじゃ娘もまっすぐ育たなくて当然だ。
予言者ヨカナーンさんも、こんな連中に殺されたんじゃ浮かばれないよ、まったくもう。
でも、「ドリアン・グレイの肖像」にせよ、「ウィンダミア郷夫人の扇」にせよ、もしも他人の話を冷静に聞くような
種類の人間が主人公だったら、物語自体が成り立たないだろう、ということも事実である。
この物語の粗筋は、ヘロデ王の娘サロメが、予言者ヨカナーンの首を所望して舞を舞うが、
赤塚不二夫が描いた猫のキャラはニャロメなのであった。しかし、日吉丸は「懐に入れて温めておりました」と言い張るのであった。

ある平日の午前、仕事で東京ビッグサイトを訪れた。
すると、ロビーでもりもりとマクド飯を食いながらまんがを読んでいる御仁がいた。
あの人はわざわざビッグサイトまで行って、何をしていたんだろう。
そんなことを考えながら、俺は余計に時給を稼ぐため、意味もなく辺りをうろついていた。

所用で原宿へ。
山手線内で、弦楽四重奏かなんかの総譜(たった四人分でも、総譜っていうのかしら)を読んでいる男性が隣りに座っていた。
それがまたサマになっているので、それはいいことだと思った。
俺もどこかで道を間違っていたら、あんな風な人間になれたかもしれないな、などとぼんやり思いながら電車を降りると、
駅のベンチの上で粉末プロテインと思しき白い粉にオレンジジュースを注ぐ外国人(アジア系男性)を目撃してしまう。
ものすごく混乱。
やっぱ原宿は嫌いだわ、いろんな意味で。

 

師走二十二日 (日) -2-

十一月中旬、コミティアに参加。
その頃から更新してなかったので、その報告をしておかなくては。

IRON THUMBの新作「猿蟹アルマゲドン」初売りはコミティアという同人誌即売会であった。
というだけでも、ヘヴィメタルのバンドとしては異例のことだと思うが、たしか前作の「廃仏くんベータ」もコミティア初売りだったような。
しかしながら、なかなかの売れ行きをしめした。
出だしとしては上々でござる。
2003年前半にがんばって営業し、残り枚数を売り切ってみたい。
何枚残っているのかは、いまんとこ秘密。

あるファンの方がIRON THUMBのCDを買うためにコミティアへわざわざいらっしゃって、とても嬉しかった。
念のため言っておくが、会場は東京ビッグサイトという辺鄙なところだ。
こんなバンドのために、時間を割いてくださるということ自体が嬉しい。
ヒマな大学生なんかじゃない、社会人がだ。
ライブハウスですらない、オタクどもの集まりに足を運んでくださったのだ。
これは誇りにしてもいいことだと思う。


社会人で思い出したが。
素浪人になる、というようなことを言っていた友人が内定を取った。
こっそり就職活動をしていたらしい。
今度あったら首を絞めてやるので覚悟しておくように。

 

師走二十二日 (日)

IRON THUMBのページに「猿蟹」の歌詞を少しだけ掲載。
あと三、四曲分未掲載。

HAMMERNATION、来年二月の新作に向けた曲作りを開始。

BeholderというバンドのCDを入手。かっこよすぎて寝るのを忘れた。

十二月九日ライブ当日の早朝、早い目に起きて卒論を書いていた。
ふとカーテンを開いて外を見ると、やさしさに包まれたなら、目に映るすべてのものはメッセージ。
などと言っている場合ではなく、雪が積もり始めていた。
いくら俺が雨男だからといっても雪までは責任取れないぞ。
どうしてくれようか、と。
卒論のテーマは雪の積もるシベリアが舞台となっている小説なので、気分は出た。

ここ数年の
「機動戦士ガンダム」復活ブームに伴ってか、ガンダムのギター用ピックも出回っている。
俺も買おうかなと思っていた矢先、入ったスタジオに誰かさんの忘れ物。
オニギリ型ピック。
「Zieck Zeon」と書いてある。
すかさず俺のものとしてポケットにしまいこませて頂いた。

ジオン公国の「ジーク・ジオン」はそういう綴り(上記)らしい。
さすがにドイツ語で「Sieg」(勝利)ってのは書けないか。
本来はそう綴るべきなのだろうけど。
「ジオン」も、そのまま音を取って「Zion」と綴ると、ユダヤ人から抗議がくるのだろうな。
それとも、ユダヤと独第三帝国の両方を盛り込んだ、原作者の諧謔なのかな。

「ヤマト」にせよ「ガンダム」にせよ「銀河英雄伝説」にせよ、気軽にドイツ第三帝国をパクったはいいが、そののち有名になってしまって、
輸出するときに苦労するんじゃないかと推測。
お手軽にドイツ第三帝国をパクってしまうあたりに、日本の教育や倫理基盤の弱さを示すものがあると思うのだが、どうだろうか。
さすがにこの結論は強引過ぎるか。
宜野座市美化推進協力議員連合という組織があったなら「ザビ・ギレン」という略称になるのか。どうだろうか。
俺は株式市場のニュースで「ナスダック」という言葉を聞くと、反射的に
NSDAPを思い出してしまうのだが、人としてどうだろうか。

 

師走十九日 (木)

約一ヶ月間更新していなかったのだな。
その間のことも、思い起こしながら書いていくことだよ。

某月某日、自転車に乗った女子高生を見かける。
車輪の小さな携帯用自転車を足の太い女子高生が漕ぐ、という光景はなかなかにシュールレアリスチック。
彼女が普通に歩いているところを見たならば、即座に自転車には乗れまいと判断してしまいそうな体型の人物であったことだよ。
不意にマザー・グースを思い出す。
曰く、王様の軍隊を全部集めても、ハンプティ・ダンプティを元に戻すことはできない、ってね。

某月某日、鳩を自転車で引っ掛けそうになる。
こちらがよけたので事無きを得たわけだが、それにしても、ニブい野生動物もいたものだ。
以前から手で捕まえられたりと間抜け面をさらしていた公園の鳩であるが、素手と違って自転車に轢かれたりしたら死んじゃうんだから、
避けるなり飛ぶなり、もうちょっとこちらに気を使ってほしいものだ。
あんまり翼を使わない生活が続いたら、鳩は空を飛ぶことができなくなるんではないかと心配になるくらいだ。
国際条約とか市の条例で、公園の鳩を保護しなきゃいけなくなるかもしれないな。
それなのに浮浪者が鳩を捕まえて食べて、逮捕されたりして。
「知らなかったんだよー」とか言い訳したりして。
知っとけよ! 来る日も来る日も新聞拾いしてるくせに。
「読めないんだよー」
文盲かよ!
などとぼんやり考えていたら本当に鳩を轢いた。

 

師走十八日 (水)

ほしのふうた「いたずらスイッチ」購入。
俺はほしのふうたの描くスクール水着の小学生が好きだ。
大好きだ。

 

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